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二十歳の挑戦の記録

mory

旅行記(7/29):愛媛の新居浜で再会

■新居浜で三人に再会
 高知の東洋町で出会った3人の高校生に四国山脈を横断するとおおぼけ・こぼけという奇岩の渓谷が見事だから一緒に走ろうと誘われましたが、「日本地図が描けるように走りたいから残念だけど一緒には行けない。」と握手を交わし再会を誓って別れました。高知城を眺めて、足摺岬を廻って、4日後、愛媛の新居浜に着いて 三人との約束を果たすために 聞いていた住所を探し歩きました。一人目のお宅は留守でした。二人目もダメでした。「これは 会えないのかな。」と思いながら 三人目のお宅を訪ねると玄関が開いて 弾ける笑顔が出迎えてくれました。他の二人もすぐ飛んで来ました。ご家族はお留守でしたが、おじゃまをして旅の様子を報告し合いました。さらに、山岳部の鴻上君は石鎚山の素晴らしい景観を目に浮かぶように語ってくれました。横川君はブラスバンド、合田君は剣道部で頑張ってる様子を話してくれました。新居浜のお祭りは勇壮だから是非来てみてと誘われましたが、この歳になるまで願いを叶えることが出来ないで月日を過ごしてしまった。彼らから励ましの寄せ書きを貰って、必ず、完走するからと誓い、別れを惜しんで走り出しました。振り返ると3人は見えなくなるまで手を振ってくれました。
 あすは、四国に別れを告げ高松から本州の宇部へフェリーで渡るつもりだったので先を急いでいました。それでも途中、サイクリングのグループに出会い、情報交換をしてその内の一人から寄せ書きをして貰いました。
■釣鐘堂に宿
 夕暮れが迫ると心細くなるのは、宿泊の場所探しのためです。特にも、都市部や観光地は野宿するところもなくさまよう事が多々ありました。この日も高松に入ってしまい野宿する場所は見あたりませんでした。駅に行きベンチに横になっても、蚊と明るさと騒音で眠れそうにはありませんでした。公園を探して歩いている内にお寺を見かけて、ご住職に軒先をお借りしたいとお願いしたところ、重要文化財の仏様があるので無理だと断られましたが、本堂と離れた釣鐘堂の下ならいいと言われ、釣鐘の下に一夜の宿をお借りする事になりました。広場の草原でゴロネしたこともありましたが、急な雨や朝露を防げる軒先は欲しかったのです。しかし、もし立場が逆であったなら 私も貸すことに躊躇したであろうと思います。多くの方々の善意に支えられて為し得た事であったと今でも心から感謝を申し上げております。